世界遺産 道南縄文遺跡巡り 後編

    松前町の発掘現場は、幹線道路の拡張のための緊急調査で、民家の目前である。出入りができなくなるので敷地の半分ずつ掘り下げているとのこと。江戸時代の陶器の破片が出土している。

 

 

 現場の調査員から江戸時代の絵師「蠣崎波響」の展示情報を得て、松前城の展示室と資料館に向かう。陶器に明るい職員がいるとのこと。九谷焼の素晴らしい小皿があった。

 

 松前から江差へ向かう。漁村が点在し、大島はクロマグロ漁場である。この江差浜街道は「菅江真澄」の旅行記が有名である。途中、わが故郷の景色を堪能し、江差から熊石の雲石峠を抜けて八雲に出る。

 

 

 八雲では熊の博物館に立ち寄る。旅の相棒が木彫に興味があり、素晴らしい木彫の熊を展示していて、熊の表情や毛並み、毛先の一本まで違うということだ。それにしても、巨大な木の塊を、どうやって手に入れたのだろうと思う。

 その晩は八雲の漁港でバーベキュー宴会。シーサイドホテルはトイレもあり快適だった。

 

 最終日は苫小牧の美術博物館へ。

美術館はクリムト、シーレ、ココシュカの展示があり、特別展「芸術の都ウィーンとデザインの潮流」は、なんと無料なのだ。

 博物館は有料でアイヌのタマサイを見たかったのでお金を支払う。展示が素晴らしく、噂によるとウポポイよりも資料が整っているとのことだった。

 

 締めくくりにレストランにご招待していただいた。老舗の洋食レストランのオーナーは収集家でもあり、お店の二階に陶器や掛け軸、芹沢銈介の作品が積み上げられ、先日、美術館で展示会をしたばかりとのことだった。

 最後に美味しいものをいただいて、夏休みを心身共に堪能いたしました。