「エンジェルフライト」国際霊柩送還士 佐々涼子

 第10回、開高健ノンフィクション賞を受賞した作品である。

佐々涼子氏は日本語教師を経てフリーライターになり、開高健賞の締切を目標に国際霊柩送還士の取材を始めたという。

 異国の地で亡くなった人を、国境を越えて遺体を故国へ送り届けるという仕事が存在する。傷んだ遺体を修復し、パスポートをもとに化粧を施し、家族に届ける。遺族がきちんと最後のお別れができるようにとの心配りと同時に、遺体と真摯に向き合う仕事である。

 

 今、海外で亡くなる人は事故、事件、病気などで、年間537人にも達するという。現地で防腐剤処理をした後、空路で運ばれる。その処理は国よって違い、損傷が激しい場合も含めて24時間体制で空港に出向き、特別な車両の中で修復が行われる。

 

 海外バックパッカー旅や海外山行、タイ滞在が長かったので、死を覚悟していたといえば大袈裟だけど、山や旅で亡くなった場合の保険や遺言を準備し、息子に預けて出かけていた。間違えば、私がお世話になっていた可能性もあるのだ。座席の下の貨物室におかれた遺体だったかもしれない。亡くなる友人も多く、現在終活中であり、死の意味を、またどう人生を締め括るかを深く考えさせられた。

 

『生きなさい。振り返っていのちを無駄にしたと後悔しないように。

 生きなさい。してきたことを悔やみ、別の生き方を望むことのないように。

 正直で、じゅうぶんな人生を生きなさい。

 生きなさい。』ーーーエリザベス・キューブラー・ロス

 

堤未果ショック・ドクトリン」政府のやりたい放題から身を守る方法

ショック・ドクトリンとは、テロや大災害など、恐怖で国民が思考停止している最中に、為政者や巨大資本がどさくさに紛れ、過激な政策を推し進める悪魔の手法のことである。』

 決して、緊急事態に呑まれてはならない。国民は賢く疑問を持って対峙しなければならない。コロナ禍の惨事のなか、税金をばら撒いて強硬に推し進められたマイナンバー政策、地球温暖化政策などなど、自分の五感で捉え、腑に落ちないことには「おかしい!」と声を大にして言いましょう!