高橋靖子 自選展 1985-2019

 

 10年ほど前、タイから一時帰国していたときに彼女の「糸と布のドローイング」の個展を見て惹かれた。布に細い色糸を自由自在に刺していく。日記のように文字を刺したり、切手を縫い込めたりして一つの世界を作り出している。混じり合った糸のハーモニーが美しい。

 

 あのとき、構図をどう考えるのかと尋ねたら、テレビ見ながらチクチクと自由に刺しているだけとのこと。それ以後、毎年彼女の作品を楽しみにしている。全作品を見られるのは素敵だと思う。

 

 今回、トークショーで「女の日常は夫や子供の世話をしたりと忙しく過ぎていく。同じような細かなパーツをひとつひとつ描いていくのは日常の積み重ねと似ている」と話していた。

 

 

ギャラリーRetara  札幌市中央区北1条西28丁目 アメリカ領事館向かい

         Vol. 1 - 7月6日〜7月22日  Vol. 2 -7月26日〜8月12日

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