2020-01-01から1年間の記事一覧

山納め

山友に誘われて藻岩山で今年の山納め。コロナ禍で自粛生活しているうちにあっというまに一年が過ぎてしまった。何度か山に出かけられたのがせめてもの救いでしたね。 なんと言っても一番の山行は大雪に行けたこと。広大な神々の庭を目の前にして背中に羽が生…

「デス・ゾーン」栗城史多のエベレスト劇場 河野啓

栗城史多氏は「7大陸最高峰無酸素単独登山」の看板を掲げ、登山行程をネット配信し共有するという目的をもって支援者を集め、またクラウドファンティングで賛同者をつのった挙句に炎上し、最終的には登れずに滑落死する。 著者が取材した事実は山岳関係者で…

聖なる夜に。

穏やかなクリスマス・イヴ。キャンドルに火を灯して聖なる夜を。 今夜はDavid Garrett のクロスオーバーミュージックをキャンバスに投影して一人コンサート。道草ばかりしてて、なかなか次の絵に取りかかれないでいるが、まっ、いっか。 ーーーこれもあれも…

友達文庫

「戦争は女の顔をしていない」スヴェトラーナ・アレクシシェーヴィッチ 絵の友人が回してくた本の中に「戦争は女の顔をしていない」の文庫があり再読した。スヴェトラーナ・アレクシシェーヴィッチの作品は「ボタン穴から見た戦争」とともにブログに載せたこ…

草を喰む羊たち

昨年春、イタリアのアートスクールで見た草を喰む羊たち。思わず笑ってしまった。 羊は顔を上げることなく歩きながらもひたすら草を喰む。よそ見をしないし、空を見上げたりもしない。日本はもちろん、スイスでも、タスマニアでも、白い背中の集団がモコモコ…

A manual for Cleaning Women Lucia Berlin (1936-2004)

ルシア・ベルリンの文章に深く浸透している。彼女が綴る言葉に感電し足元が揺らぎ火傷しそう。辛辣で悲しく、ユーモアがあり、また情景が美しく、映像を見ているようだ。 アラスカで生まれ、鉱山を転々とし、大戦後、父親が帰還し南米に移る。一転して、セレ…

戦場のピアニスト 監督 ロマン・ポランスキー

ショパンのノクターンで始まるこの映画の舞台はドイツ占領下のポーランド。史実に基づいた実話である。 首都ワルシャワのラジオ局でピアニストをしているウワディスワフ・シュピルマンが主人公。ユダヤ人の彼はドイツ占領下のポーランドで恐ろしい迫害を経験…

萩尾望都 読破20kg

先週の日曜日。萩尾望都フアンの幼馴染宅までスタッフバックを持って借りにいった。友人宅の本棚を占領している萩尾漫画はおよそ20キロ。バックに入れたら肩が千切れそうに重い。山用ザックを持って来るべきだった。 コタツに入り込んで1週間で読破。本当は…

コタツ亀の季節

やってまいりました!コタツ亀の季節。 居間を冬バージョンにしてコタツを出し、ソファの後ろの秘密の本棚(絵本&漫画)のカーテンを開けたら、萩尾望都や大島弓子が出てきて動けなくなった。 この二人は絵も上手いけどストリーの展開がすごい。簡単にタイ…

「アラビアのロレンス」1963 完全版 デビッド・リーン監督

若かりし頃、この映画を見て砂漠に憧れた。 アラブの衣装を身につけた青い目のピーター・オトゥールにときめいたのだ。あのときめきを、もう一度....と完全版を購入した。 ロレンスの人物像にハマった。BBCのドキュメンタリー番組によると、1888年、アイルラ…

「たちどまって考える」&「夢見る帝国図書館」

友達文庫の2冊は面白くて一気に読み、また読み返した。 「たちどまって考える」ヤマザキマリ 家族が住むイタリアと日本を往復して暮らしているヤマザキマリは数カ国に住んだ経験があり、コロナ禍の日本人の心理を客観的に考察している。 行き当たりバッタリ…

藻岩山シティ山行

ここ数日、小春日和が続いていて、山友に誘われて藻岩山に出かけた。 藻岩山は登山コースが5つあり、ポピュラーなのはロープウェイ近くにある慈恵会病院コースで1時間半くらいで登れる。 その中で北の沢コースが一番短く、1時間で登れて人が少ない。ここ…

定山渓温泉 朝日&夕日岳

山友が在籍する山岳会の定期山行に参加、定山渓温泉にある朝日&夕日岳に登った。 その昔、ニセコのRAM工房に向かう途中で登ったことがある。夏だったので、鬱蒼とした樹木の中の登山道は頂上も視界が効かず、なんだかなあと思った山だった。 それにバイクの…

晩秋 in Sapporo

手稲山に雪が降り、来週は平地も雪の予報が出ている。街路樹が鮮やかに色づくなか自転車で遠出、郊外の友人宅に出かけた。 久々に会う友人と郊外の友人宅で合流し近況報告。 私は絵を描く毎日で新しいことは何もないけど、友人はまだ子育て中で仕事しながら…

ギャラリー杣人 6人展 in 喜茂別町

オープンしたばかりの「ギャラリー杣人」でグループ展が開かれている。 札幌から中山峠を超え、下り切ったところに小さな町、喜茂別町がある。役場の斜め向かいにある平屋の建物はエントランスの横に荒く砕いた石を敷き詰め、白い石が建物の黒とマッチしてモ…

林檎を買いに。

タイがらみの友人ご夫婦から「余市に林檎買いに行くけど、暇?」とメールが入り、「超、暇だわ!」と即、誘いに乗った。 週明けも晴天が続いていて家に篭って絵を描く気分じゃない。雪虫も飛んでもう直ぐ雪が降ると告げているし、冬眠前の熊じゃないけど、今…

樽前山、西山▲993m

樽前山、再リベンジ登山は晴天の週末にメンバーの二人で決行。山の裏側から西山へ向かった。晴れ渡った空には飛行機雲、空の色を映した碧い湖面が眩しく、素晴らしい景色を堪能した。 朝、6時に札幌を出発したのに、駐車場は既に満杯で5合目で1時間待ち。…

稀府岳 ▲702m

北大山岳会の臨時山行、室蘭に位置する稀府岳に参加した。 標高が藻岩山よりちょっと高いくらいなので軽く考えていたら、けっこう斜面が急でしんどかった。 やれやれ、着いたわ!と安堵したら、リーダーが「まだ途中です。奥稀府まで縦走です!」と後30分…

空を飛んだ日

数年ぶりに大雪に足を運び、大雪山系の山並みを眺め、背中に羽が生えた気分。 ウラシマツツジや高根ナナカマドの紅葉、箒のようなチングルマの白い群落にハイマツの緑、銀色に光るスゲ類や地衣植物、山は錦絵のように華やいだ世界を繰り広げている。 登山道…

バード・テーブル

ナナカマドも色づいて、紅葉が街に降りてくるのも間近。ベランダで友人手作りの赤いバード・テーブルが小鳥を待っている。 ちょうど、仕事机の目線上にあり、疲れた目を休めるのにいい。そういっても、またハトさん夫婦が来たら困る。雀でもいいから来て欲し…

芸術の秋

早春に始まったコロナ感染は波のようにウェーヴを繰り返し、収束しないままに秋になってしまった。自粛生活で家に篭って絵を描く毎日だが、久々にギャラリーや美術館へ足を運んだ。 ギャラリー門馬で高橋靖子さんのチクチクアートや會田千夏さんの透明感のあ…

旧友&きびだんご

午後。さあ、絵を描こう、と思っていたところにチャイムが鳴った。 ドアを開けたら、郊外に住む旧友が立っている。 「あんた、ダリア嫌いだって言ってたけどさ、あんまり見事だから絵描くのにいいと思って!」と胸に大きな新聞紙の包みを抱えている。そして…

映画 「シェタリング・スカイ」ベルトリッチ監督 1990

1990年、サハラ砂漠へ星を見る旅に出た。天と地がひっくり返るような強烈な異文化に触れたとき、人は自分の立ち位置を見失う。赤い砂漠とベルベル人、コーランの祈り、ラクダのいななき、無窮の星が地に降り注ぐ中で、自分が何をして、どこで生きているのか…

友達文庫 no.2

山の絵が行き詰まっているとことろに友達から本が届き、全てを後回しにして読んでしまった。 「ラダックの星」中村安希 著者は「インパラの朝」で開高健ノンフィクション賞受賞。前回は2年の間に47カ国を放浪する話だったが、今回は北インドのラダックに…

アドベンチャー登山?

樽前山リベンジ登山。万全を期して天気予報をチエックしたにもかかわらず、支笏湖周辺だけ雨が降っている。これじゃ、リベンジの意味ないね、と予定を変更し、オープンしたばかりの白老のアイヌ民族博物館、ウポポイに行くことに。しかしネットで調べると予…

朝顔の小宇宙

朝顔のその濃い紫色に惹かれた。初めてジョージア. オキーフの絵の前に立った感動に似ている。拡大して描かれた花芯はセクシーでドキッとした。 花より花らしく描こうとしたのは三岸節子である。彼女は花の持つ生命力を描いた。あんな風に花を描ける画家を他…

David garrett in Japan 1997

David 初めての日本公演で、この時16歳、すでに1718年製のストラディバリウスで演奏している。 彼のインタビューによると、両親が家を競売にかけてこれを手に入れた。10 歳からソリストとして演奏活動をしていて、大人の演奏家のなかで育ち、自分と同じ年頃…

夢の残骸

コロナ感染の外出自粛令で家時間が多くなり断捨離する人が増えていると聞くけど、私の荷物は増え続けている。 突然、息子から「ベッド返して」と言われ慌てた。息子が置いていった長身用のベッドの下にブロックをかませ物置にし、上は娘が来た時に寝ている。…

お盆

My 仏壇に手を合わせ、亡くなった祖父母や友人を忍ぶ。 人は二度死ぬと言われる。その人を思い出す人がいなくなった時にその存在は消える。人は死者の思い出と共に生きているのだと思う。 山で亡くなった友人、癌や事故で亡くなった友人を忍び、ヒマラヤの映…

葬儀用 Music

寝ても覚めてもDavidのバイオリンを聴いていて、ついに自分の葬儀のバックグランドにと CDを注文した。お坊さんに経を詠んでもらうよりは元気に三途の川を渡れること間違いなし。 もう、そろそろ逝ってもいい年頃で、佐野洋子の本のタイトル「死ぬ気まんまん…