映画「永遠の僕たち」

 幼い恋人たちの切なく不思議な物語である。

葬儀場で出会った二人。彼女は脳腫瘍で余命3カ月であり、彼は事故で両親を失い、自分だけが助かる。一時仮死状態で、3ヶ月後に目覚めるが、両親の死を受け入れられず、心を閉ざし、唯一特攻隊の幽霊とだけ話し、他人の葬儀場を彷徨う。水鳥好きな彼女とデートを重ね、心の奥深く結ばれた二人は3ヶ月後の葬儀を準備する。

 「禁じられた遊び」の名画を思い出し、初々しいショートカットはミアファローを連想させる。少年と少女のオールドファッションと音楽、死に向かう特攻隊の精神も合わせて不思議な雰囲気の映画だった。

 昨年の今頃に旅立った友人を忍んだ。彼女が宣告された余命3ヶ月の重さは、計り知れないだろう…。自分で全てを片付けて、キャリーバックひとつ残して逝った彼女は心底強い人だと思う。

 

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