赤岩山 in 小樽

    先日、小樽で育った山友に赤岩散策に誘われた。

赤岩は岩登りのゲレンデで、山岳会に席を置いていた頃に雪解けから沢登りのシーズンまで練習に通っていた。トレイルを歩いたことはなく、青い海を背にイモリのように岩に張り付いてた。冬はアイゼンと手袋を装着、熱心に通ったわりには上達しなかった。

 

 今時期はヤマシャクヤクが咲いているそうで、咲いたら翌日には散ってしまうと聞き、それは大変、逃してはならぬ!と二つ返事で出かけた。赤岩山いうピークがあるのも初めて知った。

 

 

 ヤマシャクヤクは森の中にひっそりと咲いていた。木々が鬱蒼として暗いので行きに見逃してしまった。小さな群落しかないのでわからないのだ。盗掘されて少なくなっているのだとか。

 

 

 青い海を眺めながら、小さな餅屋さんの草餅をいただく。「そういえば小樽ってお餅屋さんが多いよね?」と尋ねると、「小樽は漁場で働く女性が多くて、お餅は腹持ちするから。特に妊娠中はね」とのことだ。ーーーなるほど。

 タイのイサーン、東北部もそうだった。餅米が数種類あり、日常的に餅米を食べる習慣がある。お腹持ちがいいからだとのことだった。独特な香りがするタイの餅米が気に入って毎日食べていたら、バンコクで貧しい農村の人が食べるものだと聞いた。ーーー今でも食べたくなる。

 

  

 春ゼミが鳴き、汗ばむ陽気の中で青い海を眺めながらのお茶タイムはハッピーなひとときだった。