詩集 茨木のり子/大岡信

 生鮮市場のついでに図書館に立ち寄り詩集を借りる。

若かりし頃、茨木のり子の「自分の感受性くらい」を読んで、いきなり平手打ちをくったようなショックを受けた。その後も「寄りかからず」を読み、そうそう…と納得して、目から鱗の気分である。彼女が亡くなって久しい。「歳月」は亡くなってから刊行された詩集である。

 

 

 

 大岡信が取り上げた、吉野弘の「初めての児に」が興味深い。常々、人は国と親を選んで生まれてくることはできない、と思っているけど、この人の目線は深く悲しく、ユーモアに溢れている。