「ダーウィンのドラゴン」リンゼイ・ダルビン

 恐竜博士の、孫の誕生日プレゼントに選んだ本である。「なんか、面白そう?」とストーリーが気になって、こっそりシールを剥がし、読んでしまった。本は期待を裏切らず、一気に読めた。

 

 ダーウィンの進化論「種の起源」の史実をもとに、ガラパゴス諸島に立ち寄る空白の部分にストーリーをはめ込んだそうで、登場する人は実在した人物である。ダーウィンのアシスタントを務めたシムズも実在し、晩年まで友情を保った。

 著者の「絶滅した恐竜がいたのだから、火を吐くドラゴンがいてもおかしくない」との見解が面白い。若き日のダーウィンが「進化論」を着想する結実となった調査記録「ビーグル号航海記」も読んでみたくなった。

  

 『人間の価値をはかる最良の尺度は、その人の交友関係だ』チャールズ・ダーウィン