「死は存在しない」田坂広志

 山の新年会で、心霊スポットの話題で盛り上がっていたら、翌日に図書館から予約本のメールが届いた。「あら、タイムリーじゃん?」と絵筆を置いて外に出る。

 

 電子工学博士の肩書きを持つ著者が「ゼロ・ポイント・フィールド」という、量子化学が示す新たな仮説を生み出した。昨年、相次いで友人を亡くしたことから、「死は存在しない」ってどういうこと?と興味を持った。

 

 「ゼロ・ポイント・フィールド」とは、宇宙の出来事の全ての情報が、波動情報として記録されている場所のことで、138億年前にできた宇宙のそのときから、過去から現在までを記憶し、蓄積されているとう。「量子真空」の中に存在する、ゼロ・ポイント・フィールドは、もはや宇宙生命体であり、そのエネルギーは衰退することなく無限であり、そのゼロ・ポイント・フィールドに繋がることで、直観として情報を得たり、ひらめきやアイデアが降りてくるのだそう。化学では説明できない「不思議な出来事」、直感を含め、以心伝心、予知、予感などの体験がそうであり、人間が生命を失ったとき、エゴが消え、新たな宇宙の生命体となり、永遠に存在するのだという説である。

 

 誰もが持つ不思議な体験は、ゼロ・ポイント・フィールドに繋がったことで起こり、それはポジティブ思考の人が得られる体験だそう。アーチストや作家などはアイデアが得られるそうだ。

 私はスーパー・ポジティブ・ウーマンと言われている。願わくば、絵のアイデアが降りてきて欲しい。ーーー絵を描く予定が本を読んでしまいました。