テーブルの花畑

 サイドテーブルに空き瓶やグラスを並べて花を挿している。

花の形や色、厚さ、花弁のつき方や花びらの落ち方、夜には花弁を閉じる花もあって、面白い。花が好きな人の気持ちが少し分かる。手折ったからには長く咲いていてほしいと、朝一番、トレイに並べ水換えをしている。

 

 牡丹やシャクヤクはあまり好きじゃないが、白いシャクヤクを花瓶に挿したら、その濡れたような白色にハッとした。葉も大きいので白が目立ち、散る花弁もごっそりと華やかに落ちて、感心した。捨てるのが惜しく、落ちた花びらを笊に入れた。落ちてなお花びらは生きているように美しい。なるほど、日本画のモチーフになる訳だと思った。

 

 咲く花に季節を感じ、寄り添う暮らしは心にゆとりを与えてくれる。花を愛した祖母を尻目に、「花は食べられない」と野菜を植えていた母。今なら両方の言い分が分かるかもね?どちらかと言うと私も「花より団子」だから…。

 

f:id:fuchan1839:20210622211400j:plain