道南漁港巡り旅

 幼馴染に頼まれて故郷の漁港を描いたら、絵の友人でもある山の相棒が石崎へ行ってみたいという。石崎の地名を言われて耳を疑った。

「なんにもないところよ。なんでまた、そんなところに行く気になったの?」と尋ねると寿都から先の日本海を走ったことがないからという。ーーーそんなら、私もないわ。

 あれこれ聞いていると都会育ちなのに辺鄙なところが好きらしい。そういえば、田舎育ちの私より山菜や木の実に詳しい。田舎へはもう行くことはないだろう、と確信していたので、降って沸いたような話に驚く。

 

 そうと決まれば、キャンプの準備と食料の調達をしてパッキング。途中の漁村でイカが手に入ったら、イカ刺し作ってあげるから、とイカ刺しに使うマキリも入れる。1日目は雨なので、すぐに食べられるようにタイカレーを作った。ご飯も炊いて温めるだけにし、朝食用にピザとパンも焼き、おやつにたい焼きも焼いて、朝からてんてこまいの大わらわ。

 

 人生も終盤になって、楽しい出来事が次々と起こり、現実が走馬灯のように思える。私はわがままで全くいい人ではないのに、周りがいい人なのだ。神さまがいい人を篩いにかけて残してくれたのかもしれない…。ーーー前後左右、萬の神さまに感謝申し上げる。

 

石崎漁港でテント張ると言ったら、港は鮭釣りで賑わっているそうな。鮭が食べられるかも?

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