数日前、元同僚が交通事故で亡くなった。
退職後に油彩を始め、昨年度の道展出品の際は大学まで見学に来た。無事に入選を果たし、今年は100号に挑戦していると連絡があったばかり。突然の死は実感が湧かない。
長い間、一緒に働いた上司でもある。
子供達が出払ったあと海外の山にのめり込んで長期休暇を取ることが多かった。彼が上司だったから可能だったと思う。
私が退職後にタイで日本語教師を始め3年後に帰国した時、作図の仕事を紹介してくれたのも彼だった。その時、私はあぐら牧場倒産で一文無しになり石橋息子に口も聞いてもらえなかった。作図のバイトのおかげで失ったお金の半分以上を取りもどした。
あればあったで自己投資と称してイギリスのセミナーやフィリピンの語学留学などに使ってしまい、その後またタイに戻って日本語教師をする羽目になったが、また好きなことを始められたのは彼のおかげだ。
胸のあたりが空っぽになったようで頼りない。いつも今日に続く明日があると思いたいが死は一瞬に背後から忍び寄る。ーーーご冥福を祈る。