円山登山▲225m & 三岸節子展

 風爽やかな初夏の円山登山。円山は公園の中にある30分ほどで登れる山で、お地蔵さんが88ヶ所に置かれている。小さな子がお地蔵さんを数えながら登っていて微笑ましい。こんな小さいのにもう数がわかるの?と感心して通り過ぎたら、先程の親子が子供を肩車して追い越して行った。ーーーおお、なんと頼もしいお父さん!

 

 山から降りて、三岸節子展を観に行く。三岸好太郎美術館は知事公館の庭にあり、季節ごとに足を運んでいるお気に入りの場所である。今回は三岸節子の桜の絵を心待ちにしていた。いつものことながら、彼女のダイナミックな色使いと幾重にも重ねられた絵の具、そのパワーに圧倒される。そして、ベネチアの風景。1週間ほど、かの水の都を歩き回ったことがあるが、あの水の色と匂い、建物、ゴンドラ、そのすべてが絵の中に凝縮されていて圧倒される。

 北海道が生んだ画家、三岸好太郎と出会った節子。壮絶なぶつかり合いと貧困。31歳で好太郎が亡くなってからの生計とその後の恋愛、別れた後のフランスでの製作活動も含めて、パワーがなかったら越えられなかっただろう。

 友人に大磯のアトリエを訪ねた人がいる。近美の館長と一緒だったそうで、三岸節子に傾倒していた私は只々羨ましかった。

 

 コロナワクチン接種日に円山登山で汗を流し、三岸節子のパワーに感動し、静と動の完璧な一日となりました。

 

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