久々に大学の図書館巡りをし、読みたかった本をゲット。
「死に山」河出書房新社
世界一不気味な遭難事故と言われているロシア、ディトロフ峠の真相に迫ったアメリカ人、ドキュメンタリー作家の本。半世紀前、ロシアの大学生9人のパーティが峠で不気味な死を遂げた。この本の写真は以前、どこかの雑誌か本で見た記憶があり、本屋で手にして興味をそそられた。
2009年の夏、トムラウシ山縦走のアミューズトラベルの15人のパーティのうち7人が低体温症で死亡した遭難事故を究明した本である。
このときは日本にいて、著書「世界のてっぺんに立った」の出版に関わっていた。以前に取材を受けたNHKからコメント依頼の電話があり、所属していた山岳会の大先輩を紹介した。彼はガイド経験も豊富で核心のコメントをしたにもかかわらず、ニュース番組ではカットされ、無難な山岳ガイドのコメントに変わっていた。
本を読んで山の先輩が言ったことは的を得ていると思った。在籍していた山岳会では事故につながる事例を共有し、「ヒヤリ、ハット!」と称して会報に載せていた。山ではその後も同じような遭難事故が起こっている。山屋も素人も事故に学ぶ必要があると思った。
「ぼくは原始人になった」河出書房新社
筋肉頭のマットと呼ばれたアメリカ人が原始人のように自然の中で獲物を捕らえながら6ヶ月もの間サバイバルする。皮なめしまで自分でし、衣服からサンダル、道具まで手作りしてしまう。それを身につけてのサバイバル山行で、もし誰かが彼に出会ったら原始人?と錯覚しそう。ーーー「サバイバル登山家」の服部文祥もびっくりだね。
自然に対する感覚は共有できるけれど誰も真似できることじゃないね。しかし、文句なしに面白い。
他に新しい出版本を3冊読み、卒業制作の構想を練ろうと思いながら、コタツ亀になっていた。