David garrett in Japan 1997

 David 初めての日本公演で、この時16歳、すでに1718年製のストラディバリウスで演奏している。

  彼のインタビューによると、両親が家を競売にかけてこれを手に入れた。10 歳からソリストとして演奏活動をしていて、大人の演奏家のなかで育ち、自分と同じ年頃が聞くCDを一枚も持つことなく趣味はコインと切手の収集だったとのこと。ジーンズも履いたことがなく親が選んだダサい服を着ていたんだと苦笑していた。

 

 億単位の価格のバイオリンは将来の自由を奪われたように重荷となって、時には大声をあげたり、弓で頭を叩いたりしていたそうだ。この公演のあとで音楽大学に進むことになりロンドンに行く。しかし、それはBプランであって、本命はアメリカのジュリアード音楽院だった。親の拘束から逃れたかったのとアメリカでは誰も自分のことを知らないからと反対を押し切ってNYに行く。

 ところが運悪く911テロ事件が起こり、予定していた奨学資金が貰えなくなった。アメリカは安全な国ではないということを実感したけど、自分の選択が間違っていたと人に言われたくなかったそう。そこで演奏活動とモデルで学費と生活費を稼ぐ。いろいろ失敗もあるが常に前しか見ない、明日に情熱を傾けるといっていた。

 

 この頃も、今も楽しそうに弾いている。インタビューで何ヶ国語を話すの?と聞かれてドイツ語と英語とMusicと答えていたが、音のひとつひとつと会話しながら演奏しているように思える。

 

 

youtu.be