熊の湯 in 知床峠

 第二の目的は知床の熊の湯に入ること。斜里岳下山後、駐車場で腹ごしらえして知床峠へ向かう。頭上のデベロップが「あっクマだ!車停めたら事故になる」で、いかにも知床らしい。

 

 峠を少し下ったあたりの右側に熊の湯、道路の反対側がキャンプ場になっている。もう、6時を回っていたので先に汗を流すことにして温泉に入ろうとしたら、地元のおばさんに「今は地元の人が入る時間だから入ったらダメだ!」と怒られた。「えっ?協力金も入れたのに…。」と反論したが、ダメなものはダメと手厳しい。1時間後に来いと言われてしぶしぶ服を着、先にテントを張ろうということになった。

 

 テント場に行ったら、お隣さんのキャンパーがゲスト用テントを使っていいと言う。コールマンのテントが張ってあり、自分用は大きなテントがある。大小のテントの間には大きなターブがあり、昼寝用のベッドとハンモックが吊ってある。長期滞在の釣り師らしい。ありがたくゲストテントに泊めていただくことになった。

 

 キャンプ場にはツーリングや自転車旅、はたまたキャンピングカーなどたくさんのキャンパーがいるのにとても静かで落ち着く。念願の熊の湯に入り、ワインで安着祝い。ソロキャンパーが多く、焚き火を見ながらのんびりと過ごし、疲れていたのでストンと眠りに落ちた。ーーーここのキャンプ場は熊避けの電熱線が張られていて安心出来る。

 

 

 翌日は野付半島まで足を伸ばし、釧路に南下して、第三の目的である白糠の武藤羊牧場のサフォークを食べること。道の駅で羊肉を調達しキャンプ場に向かう。ちょっと入った無料の「憩いの森キャンプ場」というので、海を後にして森の中へ。

 ところが、行けども行けどもキャンプ場は見当たらず、本当にあるんだろうか、熊しかいないでしょう?と心細くなる。17キロ走った辺りにようやくあり、家族キャンパーがいてほっとするが、彼らがテントをたたみ出したのを見てがっくり。今夜も熊の心配しなきゃならん…。

 

 雨も降り出し、テントをバーベキューコーナーに移動。出入り口はベンチでバリケードし、熊が来た時のために掃除用デッキを入り口に用意した。万が一の場合はドアのあるトイレに逃げようと打ち合わせ。今夜はイタリアの赤でバーベキュー。久々のサフォークは美味しかった〜♬ ーーー熊避けのラジオが一晩中うるさかったが爆睡だった。

 

 最終日は芽室町の温泉に入り、日勝峠を越え樹海ロードをひたすら札幌に向かう。札幌が近づくにつれ、だんだんと寂しくなる。ーーーこれで夏も終わる。