訃報

 友の訃報を受ける。

昨夜、彼女に残された時間を想い、涙が溢れ止まらなかった。寝室の絵、白い鳩がバラ星雲に向かうのを見上げ、鳩が彼女のように思えて、愛おしさに寂しさが重なり、胸が張り裂けそうだった。宇宙に消えてゆく鳩を撫でながら、もう逝くんだねと泣いた。

 

 昨夜、夜半に亡くなったのだそう。友は鳩になって知らせに来たのだと思う。

   ーーー病む友の残されし時愛おしく宙に旅立つ既読つかぬまま

 

 

彼女はこの写真が好きだった。ご冥福を祈る。

映画「シェルタリング・スカイ」から ーAre you lost ?  ポール・ボールズ

     人は自分の死を予測できず 人生を尽きぬ泉だと思う

     だがすべての物事は 数回起こるか起こらないか

     自分の人生を左右したと思えるほどの 子供の頃の思い出も

     あと何回 心に浮かべるか 4、5回思い出すのがせいぜいだ

     あと何回満月を眺めるか せいぜい20回

     だが 人は無限の機会があると思う