白いキャンバス

 白いキャンバスに向かう時が一番いい。作図の仕事も方眼紙に垂直線を引いた時が一番好きだ。真っさらなところに引く一本の線、または区切られる色面。どんな線を引こうか、どんな色面構成にしようかと考える。そして、白いキャンバスは気持ちがリセットされるのがいいね。山と同じかもしれない。山も登って、降りる工程は発見と感動を生み出す。繰り返して、飽きることがない。

 

 せっかくの白いキャンバス。プロジェクターを使って、マイシアターを楽しもうと思ってセットしたが、なぜか投影されない。このところ、全ての電化製品が古くなり駄々を捏ねているので、「ブルータスお前もか!」の気分。

 ダイヤル式のミニコンポは、ラジオのダイヤルが緩くなりハガキを挟んで聴いていたが、ゴネる回数が増え「もう、捨てる!」というたびにシャンとしていたが、とうとう寿命が尽きた。

 

 今は、亡くなった友人から譲り受けたミニコンポを使っているが、電源を入れると「welcome 」と表示されるが、聴かないうちに「goodbye 」となる。コンポが機嫌のいい時でないと聴けないのである。

 昨日読んだ小説「白鶴亮翅」の主人公が譲り受けた古い家電と会話するシーンがあり、笑ってしまった。同じような人がいて心強い。

 ーーー共感する本を読んで、いいお天気で、本日もまた素敵な気分〜♬