男子学生

  アイヌ文化論の授業で例のごとく前に座ったら、「隣に座っていい?」と男子がやってきた。

「あれ、久しぶり!これ履修してたの?」とびっくり。去年の後期、共同アトリエに居残りして黙々と石膏デッサンしていた造形の4年生だ。言葉少ない学生で小樽から通っていて、夜遅くなるとバスもなくなり歩いて帰るのもしばしばとか。

「後ろにいたんだ。聴きたいことがあって....」という。

「えっ!嬉しいな。なにさ?」

「どんな絵を描いているかな?と思ってて....」とさらに嬉しい事を言ってくれる。

 

 で、授業のあと卒業製作中のアトリエを覗きにきてくれた。

クラスメートに「いろんな人知ってるね!」と驚かれた。そういえば、先月は2年生の男子生徒を連れてきた。

 男子と仲良くなる。男子って、いつまでも少年のようなところがあって好きだ。女子より垣根がないかもね。なんでだろう?同性は牽制し合うのかな?。そして、女の方がコミニュケーション能力が高いのは産む側の性だからだと思う。母性本能かも。

 

 旅をしていて、1週間目はまだ日本を引きずっている。2週間目はその国に少し慣れて、そして4週間目に入ると自分がなにをして生きているのかを忘れた。この国で生きていけるかも?と思うのだ。

 

 こんないい加減な人生ではいかんのかも?と思いながら、もう一つの時間があるということも大切なんだと思う。

 

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