イタリアの友人から小包が届いた。
テラミスに使うフィンガービスケットが手に入りづらいので、送ってと頼んだのだ。マリナはテラミスが上手い。彼女の家で寿司パーティーをした時、友人たちは「マリナのテラミスは絶品なんだ!」と言ってたし、実際に濃厚な味は病みつきになる。
パーティーで残ったテラミスを「ママに持っていく」と言うで、「エッ、それ、私が食べたい!」と頼んで一人占めし、食べてしまった。帰国の際はテラミスの材料をカートに詰め、旅の土産代わりにマリナのテラミスを披露した。
その後、スペインの友人を訪ねた時も、テラミスの材料とパルメザンチーズを仕入れ、旅の味、パエリア・パーティーのデザートはテラミスだった。いつものことながら、家族や友人は居候旅の味に付き合わされている。
さてと、テラミスを作る。スペインファミリーにビスケットの運び屋を頼んで以来、カステラで作っていたが、カステラだと甘すぎる。マスカルポーネの味も違うし、エスプレッソの濃さも違うからマリナの味にはならないけど、フィンガービスケットを使った分、甘さが抑えられて、まあまあの出来栄え。
パルメザンチーズの味見をしながらワインを飲んで、人生捨てたもんじゃないね、と思う。ーーーまんぞく、満足。