ブルーベリー from 喜茂別

 山の帰りに立ち寄った喜茂別の「ギャラリー杣人」のスタッフからブルーベリーが届いた。早速、ツツジの間に植えた。ベリーは肥えている土壌では育たないそうで、ツツジの側がいいと仰ったのだ。

 食いしん坊の私は絶対的に実の成る木や灌木がいい。桜よりはサクランボがいいし、ツツジよりはベリーがいい。田舎の庭には、葡萄やカリンズ、グスベリが植えられていて、朝トイレに起きる度に摘んでいた。来年から、自前のブルーベリーでタルトが焼けると思うと今からワクワクする。

 

 南東アラスカのヘインズで夏を過ごしたことがある。お天気の良い日は山にブルーベリー摘みに出かけた。山の斜面はまるでベリーの畑のようだった。アイスクリームの空きコンテナを首から下げパラパラと枝から落とした。入れ物はすぐ音がしなくなり、大きなコンテナ(1ガロンのバケツ)に移した。時々、熊よけに「ベア、ベア〜!」と叫んだ。お互いにベリー摘みに夢中になり鉢合わせするらしい。

「こんなに摘んでどうするの?」と聞いたら、「ウインターアクテビティ〜♬」とのこと。アラスカは冬が長いのでケーキやパンを焼くらしい。

 

 ログハウスでの一人暮らしだったが、夏のアラスカは忙しかった。毎朝のツィンボルベリー摘みや、ジャム作り。鮭も食べ放題だったので、鮭フレークやイクラ作りに熱中した。ネスカフェの大瓶くらいのガラス瓶にジャムと鮭フレーク、イクラを梱包し大型ザックに入れて帰国した。

 アラスカの人々は夏に一年分の鮭を捕り、ムースを捕獲し、ベリーを積んで冬に備える。熊やムースが怖かったけど、山に登り、鮭を捕り、ベリー摘みに勤しみ、鮭食べ放題の最高の夏だった。

 

 

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