養老孟司「バカの壁」

 養老先生の講演を聞いていたら「石橋を叩いて壊してしまうタイプ…」という。解剖医になったのは死んでる人を扱うからで、臨床医は医療ミスを犯す危険があるというので笑ってしまい、著書を読んでみたくなった。そういえば話題になった「バカの壁」をまだ読んでいない。

 

 それで図書館で検索したら、あるはあるはいくらでも出てくる。「バカの壁」どころか「超バカの壁」「死の壁」「人の壁」講演を本にしたものや対談も多い。文章にリズムがあり、一晩に一冊クリアできる。講演を全部聴いたので重複しているところは斜め読みしている。

 

 文芸評論家の小林秀雄やロシア語通訳者の米原万里、漫画家のヤマザキマリとの共通点もあり、面白い。アウシュビッツを生き延びた精神科医のヴィクトル・フランクを尊敬するという。現代社会を鋭く、ユーモアを持って切り込み爽快である。脳内世界は摩訶不思議。

 

 個展の準備もしなければならないのに、本を読んだり帽子を編んだりと道草ばかりしている。

 

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