暇じゃないと、絵なんて描けない…。

 昨年10月から、週一で日本語を教えている。語学を学ぶことは、楽しく、刺激的であって欲しい、と思うので、頭がいつもクラスワーク・バージョンになり、どこかで生教材を探しているのである。「あれ、使えるかも?」と頭の中はアイデア探しに余念がない。

 

 昨年の今頃は、ヒグマのデッサンに取り組んでいて、クマに襲われる夢をみて、夜中に飛び起きていた。沢で起こったヒヤリハットのクマとのすれ違い、獣臭い匂いに焦り、笛を吹き鳴らした経験などが甦る。絵を描くって、寝てはいても、その絵の中にいるのである。絵の中に自分の分身が存在するのだと思う。

 

 今は、頭が日本語教師バージョンになり、絵に集中できない。絵を描くって、没頭しないと描けないのである。ああでもない、こうでもないと、縦にしたり横にしたり、絵の具を消費するばかりで絵は完成しない。格闘している時点で、「ああ、これこれ!これが描きたかったのよ…」と、気付くのだ。

 

 あと、3週間は週2回の授業なので、絵を描く気分には程遠い。絵描きさんはどう時間を割いているんだろう…。